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タチウオゲームの実情をリポート
シーズンカレンダー
夜出船:なし
ヒットレンジ:15〜160m
初夏のシーズン初期は水深15mのシャローから始まるが、季節が深まれば水深160m以上まで視野に入る。
古くから遊漁が盛んな東京湾。もちろんタチウオジギングも盛んなエリアであり、タックルの進化に伴ってか、年々、シーズンが延びている気配を感じる。2015年は7月には最盛期を迎える早さ。シーズン初期は水深15mから25mという浅場で指3、4本というサイズからスタートするわけだが、場所によってはメーター前後も出るポイントがある。これは、外洋から湾内へ入ってくるベイトやタチウオの群れ次第。タチウオは回遊魚であり、潮の流れやベイトの着き場に左右され大きく移動してしまうこともあるが、安定して釣れるときは1カ月ほど同じエリアで釣れつづくようなこともある。釣れるポイントには多くの船が集結し、すぐ目の前で釣れているシーンを見ることもできる。
ポイント到着後は群れの水深、つまりレンジをアナウンスしてくれる。例えば、群れの反応が50mラインにあるなら、50m前後を中心に、基本的なテクニックであるワンピッチショートジャークで攻める。アナウンスレンジの5mから10m前後を探るのが基本とされている。基本的にタチウオは底から5mから10mという深めのレンジにいるのだが、そのとき、底の取りやすい浅い水深なら着底後のシャクリでもいいのだが、常に浅いレンジを狙うわけではない。水温が下がり14℃台に入るころにはタチウオは水深100m以上の深場へと落ちている。それでもいまの時代、ゲームは終わらない。高感度タックルがディープタチウオジギングをゲームとして盛り上げてくれる。そして、そうなると水深200mのところで、タチウオのレンジが150mというケースも珍しくなくなる。つまり、底取りは不要ということになり、ラインマーカーやカウンターでレンジを探ることになる。“稀にマーカー無しのラインを使用するお客さんがいて、その方だけ釣れないこともある”とのこと。タチウオはレンジが命。レンジが深いほど釣果の差が顕著に現れる。もうひとつ大事なのが、そのレンジを攻めるメタルジグのウエイトだ。深さはもちろんだが、潮の速さも大きく関係してくる。船長が大体のウエイトもアナウンスしてくれることもある。わからなければ聞くと、すぐに教えてくれる。120gから200gを用意しておけば問題はない。東京湾の定番であり万能カラーはピンク。浅場ではグローのゼブラカラーも有効色だという。
釣れる場所に多くの船が集まる東京湾。近くの船がよく釣れていたらアタリカラーをチェックしてみよう
ジグを落とすときも、竿だけではなく、他の人のラインの入っている角度やコースを見て、少しズラして落とすのも釣りをスムーズに行うコツだ
シャクリ時だけでなく、魚が釣れた後もおまつりは発生する。予備のフックも忘れずに
大型はシーズン問わず東京湾口に近い猿島から観音崎エリアでの実績が非常に高くドラゴンクラスの120㎝オーバーが顔を出す大型場。低水温期は120mから140mというディープゾーンで大型を狙うのだが、裏情報としては水深20mから25mというシャローエリアにも、その大型が入ってくるケースも珍しくない。でも、タチウオ船ではリスクが高いため狙わない。これらはシーバス狙いの外道で掛かってくるわけ。例年なら1月いっぱいがオフの目処だが、今年は長引きそうとの予想だ。
東京湾スタイル①
高密度スタイル
人気だから詰めているということではなく、基本的に人と人の間隔が狭い東京湾スタイル。釣れるポイントに船団ができるのは、もっと過密なエリアがあるため珍しくはないが、船上での密度の高さはなかなかのもの。トラブルである”おまつり”は人の間隔が広くても起こることなので、仕方のないことだが、乗り合い船でこのスタイルで釣りが成立しているところがすごい。
東京湾スタイル②
密度の高い船上ならではのアイデア
いくら乗船者が同じウエイトのメタルジグを使用していたとしても、落とすタイミングなどの違いでおまつりは起こってしまうもの。そのため、おまつり時、絡みをスムーズに解消するため、もしくは事前の絡みを防ぐためのアシストフックハリスへのひと工夫がある。収縮チューブのようなものでハリスを覆ったもので、釣具店で船頭推奨品として購入できる。ちょっとしたことだが、影響の大きなアイテムだ。
東京湾の船
神奈川県川崎市
つり船 つり幸
タックルはもちろん、ライフジャケット、レインウエア、長靴までレンタルがあるため、まったくの初心者でも問題なく体験できるシステムがそろっている。ただし、メタルジグは持参。京浜急行線京急川崎駅からの送迎がある。
TEL:044-266-3189
そんなに難しくないタチウオジギング。ちょっとコツを教えてもらったら釣れるのも魅力。誰でも楽しめるから人気なのだ。そして、料理も簡単で食べても最高にウマイのだ!
船長オススメカラー
ド定番とも言えるフラッシュピンクは東京湾タチウオジギングでも超のつく外せない実績カラー。シャローからディープまで水深を問わず、そして、タチウオの活性に問わず使える万能カラーとして、周年ボックスに入れておくべきカラーだ。そして、もうひとつは、近年人気のある縦縞のグローの入ったCHパープルゼブラ。こちらも強いカラー。つり幸の村山船長曰く、「CHパープルゼブラはディープよりもシャローほど効く」とのこと。
フラッシュピンク/CHパープルゼブラ